iPhoneでApple Musicを聴くとき、通信量の制約に困る方も多いでしょう。通信量を使いすぎた結果、翌月になるまでiPhoneの速度が制限されてしまい、不便に感じるからです。通信量の対策として、音質ダウンやWi-Fiの利用などがあります。今回はそんなApple Musicで通信量を抑えながら聴く方法をご紹介していきます。
1曲あたりの通信量は?
Apple Musicの通信量は音質により異なり、以下のとおりになります。
一曲の通信料(5分換算) 1時間あたりの通信量 標準音質(126kbps) 約7.3MB 約84MB 高音質(256kbps) 約17MB 約204MB
高音質で聴くと、標準の2倍以上の通信量を消費します。サービス内容がよいほど、iPhoneにかかる負担はそれだけ大きくなるのです。高音質で音楽を聴き続けると消費も早く、契約で決まった容量に達してしまうでしょう。
通信容量を超えてしまうとiPhoneに速度制限がかかり、その後の利用が不便になってしまいます。速度制限回避には、通信量の節約が重要です。今回の記事では、通信量を無駄づかいせずに済む方法を4つ紹介します。
通信量節約の方法1:音質ダウン
通信量を抑える方法のひとつ目は、音質を下げることです。Apple Musicだと高音質では1曲だけでも約17MB消費します。しかし標準音質に下げれば、約7.3MBまで抑えられるのです。
音質ダウンのメリットは、少ない通信量で好きな音楽を聴けることです。他のサイトやアプリも快適に使いたい場合は、Apple Musicを標準音質で聴くとよいでしょう。標準音質による通信量の節約で、契約容量を超えるリスクも抑えられます。
しかし音質ダウンによって、音のクオリティが悪くなる事がデメリットです。音へのこだわりが強い場合は、iPhone以外のツールから音楽を聴くしかありません。このようにiPhoneのデータ通信量節約には、音楽の聴き方を工夫する必要があります。
Apple Musicの音質を下げる手順
Apple Musicの音質を下げるには、iPhoneの「設定」を開きます。
「ミュージック」を選択します。
「オーディオの品質」を選択します。
「モバイル通信ストリーミング」を選択します。
「高効率」に設定すると、通信量を抑えることができます。
通信量節約の方法2:Wi-Fiの活用
Wi-Fiの活用によって、通信量の増加を防ぎます。Wi-Fi経由で、Apple MusicアプリがあるiPhoneに直接データを送受信すれば、データ通信量の消費がなくて済むからです。Wi-Fi環境があれば、迷わずそちらに頼りましょう。
Wi-Fiのさらなるメリットに、通信速度の速さもあります。iPhoneのような携帯端末よりも速度に優れているため、ローコストで楽に高音質を楽しめるのです。
通信量節約の方法3:ストリーミング機能をオフ
3つ目の方法は、ストリーミング機能を切ることです。Wi-Fi環境で音楽を聴いている方には重要といえます。Wi-Fiへの接続が知らない間に切れて、iPhone自体の通信が使われていることがあります。知らないうちにモバイルデータの消費が加算されて、通信制限がかかる可能性もあるでしょう。
以上からWi-Fiを優先するなら、事前にストリーミング機能のオフ設定を忘れないでください。接続が切れた場合は、自動でiPhoneのデータ通信に切り替わるのを防ぎます。設定によってWi-Fiしか使わない環境が成立するのです。
自身が持っているiPhoneの通信設定において、モバイルデータ通信のストリーミングのチェックを切るだけで問題ありません。シンプルな設定でWi-Fiに特化した視聴環境を作れます。
Apple Musicの再生にモバイルデータ回線を使用しないようにする方法
iPhoneでモバイルデータ回線を使用したストリーミング機能をオフにするには、「設定」を開きます。
「ミュージック」を選択します。
一番上の「モバイルデータ通信」という項目をオフにしましょう。
通信量節約の方法4:Wi-Fi環境でダウンロード
Wi-Fi環境なら、通信量を消費せずに音楽をダウンロードを行う事もできます。Wi-Fi環境でダウンロードを済ませておけば、その曲はオフライン再生でもかけられるのです。Wi-Fiとオフラインの有効活用で、iPhoneのデータ通信量に負担をかけないで音楽を聴けるのがメリットです。
オフライン再生には楽曲のダウンロードが必要ですが、その際に一定量のデータ消費があります。ダウンロードの数が多いほど消費量も増え、契約で決まった通信量の上限に近づく可能性があります。それを防ぐためにはWi-Fi環境におけるダウンロードが重要です。
オフラインならWi-Fiが切れている場所でも音楽を楽しめます。一度ダウンロードすれば、その楽曲はユーザーが自由に扱えるからです。 Wi-Fiは楽曲視聴だけでなく、ダウンロード時にも役立ちます。
Apple Musicの楽曲をダウンロードする手順
Apple Musicの楽曲をダウンロードするには、ダウンロードしたいアルバムや楽曲をまずライブラリに追加しましょう。
アルバムやプレイリストは画面右上の「+」を選択することでライブラリに追加できます。
楽曲単位で追加する場合は、楽曲名の横の「…」を押し、「ライブラリに追加」を選択しましょう。
アルバムやプレイリストは画面右上の「↓」を選択することでダウンロードが開始します。
楽曲単位の場合は、「…」を再度押し、「ダウンロード」を選択することでダウンロードが開始します。
アルバムやプレイリストに「✓」マーク、もしくは楽曲名の横に「↓」マークが表示されたらダウンロード完了です。
他サービスとの通信量の比較
ここでは、Apple MusicとSpotifyなど他の定額制ストリーミングサービスと1曲再生あたりの通信量を比較してみましょう。
Apple Music Amazon Music Unlimited Spotify AWA LINE MUSIC YouTube Music 1曲(5分程度)あたりの通信量 ・約5MB(標準音質) ・約15MB(高音質) ・約5.5MB(自動) ・約4.5MB(低音質) ・約9.5MB(中音質) ・約20MB(高音質) ・約1MB(低音質) ・約4MB(標準音質) ・約6MB(高音質) ・約12MB(最高音質) ・約2.5MB(Low) ・約3.5MB(Normal) ・約5MB(High) ・約12MB(Excellent) ・約2.5MB(低音質) ・約7MB(中音質) ・約12MB(高音質) ・約2MB(低音質) ・約9MB(標準音質) ・約18MB(高音質)
標準音質であれば、どのサービスも1曲あたりの通信量は約4〜9MB前後です。 Apple Musicは他の多くのサービスと異なり通信量が少ない低音質を選択することができないため、「通信量が増えてしまうのでは」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、本記事でご紹介した通信量節約の方法を実行すれば通信制限の心配はありませんのでご安心ください。
通信量節約に関するまとめ
iPhoneのデータ通信量を節約しながら音楽を聴きたいと思ったら、Wi-Fi環境が重要です。Wi-Fiのないところでどうしても聴きたくなったら、高音質から標準音質に下げる工夫をしましょう。通信量が契約上限を超えると速度制限になり、iPhoneを使いづらくなります。
通信量の節約ではWi-Fi環境で音楽を聴くだけでなく、その場所でダウンロードするのが有用です。ダウンロードした楽曲はオフラインでも聴けて、そこでもデータを消費しません。消費量が増えない環境を選びながら、楽曲を扱いましょう。