ビジネス書や実用書を中心に出版する株式会社クロスメディア・パブリッシングが、2023年8月14日に書籍『多拠点ライフ』を刊行。急速なリモートワークの普及/デジタル化によって、もう一つの家を構える“多拠点生活”というライフスタイルを、誰でも今すぐ始められるようになった昨今。本書は、報道番組のコメンテーターや政府の各種委員を務める日本のシェアリングエコノミーの第一人者で、自身も多拠点生活の実践者である石山アンジュが、多拠点ライフで変わる、新しい社会と生き方、今から始められる実践方法を提示した1冊となっている。
不安定な時代を生きやすくする「分散する」ライフスタイル
ある時は田舎で暮らし、ある時は都会で暮らす。キャンピングカーで移動しながら暮らすように旅をする、サウナ好きなら川の近くに、サーフィンなら海の近くに、週末だけ過ごす拠点を持つ。自然の近くで1人ゆっくりできる隠れ家を持つ。かつては一部の人しかできないと考えられてきた暮らしが、本書で紹介されている様々なイノベーションやサービスの登場によって、誰もが、気軽に、手軽に、今すぐ、“多拠点ライフ”を始められるようになった。
著者・石山アンジュは、もともとシェアハウスで育ち、二拠点生活を始めて4年が経過。この数年で、さまざまな働き方、暮らし方、価値観の選択肢が急激に多様化したことにより、さらにおもしろい場所や人との出会いに溢れるようになった、と語る。1日たりとも同じように感じる日がないようなワクワクする日常はもちろん、充実感だけでなく、「何かあっても、どこでも生きていける」という安心感と豊かさを同時に抱えているような感覚を得られるのも多拠点ライフの醍醐味だという。
今後3~4年で倍増するとの予測も
多拠点生活者の人口は、移住者(定住人口)や観光者(交流人口)ではなく、特定の地域に継続的に関わる人という意味で“関係人口”と呼ばれる。この関係人口の定量化・類型化をはかる委員会で取りまとめた実態把握調査では、2021年公表時点で、1800万人が特定の地域に継続的に関わっていることが判明した。
また、世界でもコロナ禍以降、各国でリモートワークが増加。場所によらない働き方をしながら多拠点生活をしている人たちは“デジタルノマド”と呼ばれ、2021年時点で3500万人以上の規模があるとされるそうだ。今後3~4年で倍増するとの予測もあり、スペインやギリシャ、タイやメキシコ等で相次いでデジタルノマド向けの長期滞在ビザ制度ができるなど、新たなムーブメントになっている。
「多拠点ライフ」を実践する方々
興味があっても、なかなか一歩が踏み出しにくいであろう多拠点生活。本書の第3章では、“多拠点ライフ”を通じて人生が変わった方々の実体験を紹介。「多拠点生活を始めた夫婦」「マリンスポーツが好きで多拠点生活を始めた会社員」「学校も二拠点にした家族」「ホテルを旅しながらワーケーションをしている会社員」などの事例が掲載されている。
Amazonでの予約開始時から「田舎暮らし」「別荘・セカンドハウスの本」分野ですでに1位を獲得し、注目を集めている本書。新たな生活スタイルに興味のある方は是非チェックしてみてほしい。
INFORMATION