洋画専門チャンネルザ・シネマが手掛ける、ミニシアターに特化した動画配信ストリーミングサービス「ザ・シネマメンバーズ」が、それぞれ独自の作家性を楽しめる3人の監督の特集を実施。ジャック・ドワイヨン監督作2作と、パトリス・ルコント監督作2作、エミール・クストリッツァ監督作1作が7月より特集配信される。
ジャック・ドワイヨン監督作
『ピストルと少年』
少年が警官を30分間人質に取った事件から発想を得たジャック・ドワイヨン監督が自ら脚本を執筆。愛に飢えた少年とその姉と刑事による心の触れ合いを瑞々しく描き、ベルリン国際映画祭の国際評論家連盟賞を受賞。
『女の復讐』
ヌーヴェルヴァーグ次世代の異才ジャック・ドワイヨン監督が、同じ男を愛した女性2人の一触即発のせめぎ合いを織りなす。亡き夫の愛人を精神的に追い込んでいく未亡人を、イザベル・ユペールが静かな威圧感で熱演。
パトリス・ルコント監督作
『仕立て屋の恋』
パトリス・ルコント監督が『髪結いの亭主』の前年に手がけたラブサスペンス。孤独な仕立て屋の叶うはずのない恋の行方を、ある殺人事件を絡めながら官能的に描き出す。サンドリーヌ・ボネールが魔性の女を好演。
『髪結いの亭主』
大人の恋愛映画の名手パトリス・ルコント監督が、少年のように純粋な中年男と美人理髪師が交わす刹那的な愛の日々を、フェティッシュな映像美で官能的に綴る。理髪師役アンナ・ガリエナの妖艶な魅力にも惹かれる。
エミール・クストリッツァ
『アンダーグラウンド(1995)』
第二次世界大戦期から国家が解体されるまでのユーゴスラビアの歴史を、たくましく生きる庶民の姿を通じて寓話タッチで描き出す。戦争への痛烈なブラックユーモアが絶妙。カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞。